
「新卒で派遣ってどうなの?」
就職活動をしていると、こんな疑問を持つ人もいるかもしれません。
新卒といえば、一般的には企業に正社員として直接入社するイメージがあります。
しかし、実は新卒から派遣会社に入社し、派遣先企業で実務経験を積む働き方もあります。
特に技術職では、無期雇用派遣という形で新卒採用を行っている会社もあり、自動車、半導体、IT、機械、化学などの分野で経験を積めるケースがあります。
また、紹介予定派遣を利用すれば、派遣先企業で一定期間働いたうえで、本人と企業双方の合意により直接雇用へ移行することもあります。
この記事では、人材派遣営業として8年間働いてきた経験をもとに、新卒派遣の仕組みやメリット・デメリット、おすすめの派遣会社、派遣先から直接雇用につながる可能性まで詳しく解説します。
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この記事のポイント
- 新卒派遣には登録型だけでなく、正社員として働く無期雇用派遣もある
- 大手メーカーや有名企業のプロジェクトで経験を積める会社もある
- 紹介予定派遣なら、直接雇用を前提とした働き方も選べる
- 派遣会社は「会社名」だけでなく、雇用形態・派遣先・研修・キャリア支援まで確認することが重要
新卒派遣とは?
新卒派遣とは、簡単にいうと新卒として派遣会社に入社し、派遣先企業で仕事をする働き方です。
一般的な派遣では、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業で仕事をします。
派遣先が実際の勤務場所になりますが、雇用主は派遣会社です。
ただし、「新卒派遣」といっても働き方は一つではありません。
無期雇用派遣
新卒採用で特に確認したいのが無期雇用派遣です。
無期雇用派遣では、派遣会社の正社員などとして雇用され、派遣先企業で働きます。
例えば、ある派遣会社では新卒採用において「正社員(無期雇用派遣)」という雇用形態を採用し、機械、電気・電子、IT・情報、化学、生産技術、土木・建築などの技術職を募集しています。
また、就業先が変わっても雇用契約が継続する仕組みとして案内されています。
新卒から技術職を目指したい人にとっては、選択肢の一つになるでしょう。
登録型派遣
一般的な登録型派遣は、派遣会社に登録して仕事を紹介してもらい、就業する形です。
新卒の場合、最初から「派遣会社の社員として長期的に働く」のか、「仕事ごとに登録して働く」のかで意味合いが大きく変わります。
そのため、応募前に雇用形態を必ず確認することが重要です。
新卒派遣は「正社員ではない」とは限らない
「派遣=正社員ではない」と思っている人も多いですが、これは必ずしも正しくありません。
例えばスタッフサービス・エンジニアリングでは、新卒採用の雇用形態を「正社員(無期雇用派遣)」としています。
アルプスビジネスサービスでも、新卒向けに「無期雇用型派遣」の採用を行っており、機械・電気電子・化学などの技術職を募集しています。
つまり、新卒派遣を考えるときは、単純に「派遣だから不安定」と考えるのではなく、どの雇用形態の派遣なのかを見ることが重要です。

新卒派遣で大手企業で働ける?
結論からいうと、大手企業や有名企業のプロジェクトで働ける可能性はあります。
例えばスタッフサービス・エンジニアリングは、自動車、半導体、IT、医薬品などの分野に加え、大手・有名企業を含む幅広いプロジェクトがあると案内しています。
パーソルテンプスタッフでも、新卒・第二新卒向けの仕事探しを案内しており、実際の求人では「大手・有名企業」「未経験歓迎」「新卒・第二新卒歓迎」といった条件の仕事が掲載されています。
ここで注意したいのは、「大手企業で働ける」ことと「大手企業の正社員として入社する」ことは別という点です。
新卒派遣の場合、雇用主は派遣会社で、実際に働く場所が大手企業というケースがあります。
そのため、「大手企業で実務経験を積みたい」という目的には向いていても、「最初から大手企業の正社員になりたい」という目的なら、一般的な新卒採用や紹介予定派遣なども比較する必要があります。

新卒派遣のおすすめ派遣会社5選
ここでは、新卒・第二新卒向けの募集やサポートが確認でき、特に「無期雇用派遣」「新卒派遣」「紹介予定派遣」などの選択肢を持つ会社を中心に紹介します。
なお、どこが一番おすすめかは、希望する職種や勤務地、雇用形態によって変わります。
1.スタッフサービス・エンジニアリング
技術職・エンジニアを目指す新卒におすすめしたい派遣会社です。
新卒採用では正社員(無期雇用派遣)として、機械、電気・電子、IT・情報、化学、生産技術、土木・建築など幅広い技術分野を募集しています。
自動車、半導体、IT、医薬品などのプロジェクトがあり、大手・有名企業を含む幅広い就業先で経験を積めることも特徴です。
さらに、900以上の研修・スキルアップ講座やキャリア支援を案内しており、未経験から技術職を目指す新卒にも選択肢になります。
向いている人
- メーカーで働きたい
- 自動車・機械・電気・ITなどの技術職を目指したい
- 新卒から専門スキルを身につけたい
- 正社員として無期雇用派遣で働きたい
2.アルプスビジネスサービス
メーカー系の技術職を目指す人に注目したい会社です。
アルプスビジネスサービスでは、新卒向けに無期雇用型派遣の採用を行っています。
募集職種には機械エンジニア、電気電子エンジニア、化学エンジニアなどがあり、機械設計、自動車や精密機器の開発設計、生産技術、評価、電気電子設計などの業務例が掲載されています。
また、新入社員導入研修、分野別技術研修、通信教育、資格取得支援、OJTなども案内されています。
向いている人
- モノづくり企業で働きたい
- 機械・電気・化学系を専攻している
- 技術職としてキャリアを作りたい
- 研修を受けながら実務経験を積みたい
3.パソナ
「新卒派遣」という働き方そのものを検討している人に分かりやすい会社です。
パソナの公式情報では、新卒派遣について、就業前の研修やキャリアカウンセリングを通して希望する仕事を探し、派遣スタッフとして勤務する働き方が説明されています。
さらに、紹介予定派遣を利用して、一定期間派遣スタッフとして勤務した後、本人と企業双方の合意により直接雇用へ切り替わるルートも案内されています。
また、パソナは研修やキャリアサポート、福利厚生などのサポート体制を案内しています。
向いている人
- 新卒派遣について相談しながら決めたい
- 研修やキャリア支援も重視したい
- 将来的な直接雇用も選択肢に入れたい
4.リクルートスタッフィング
紹介予定派遣も含めて、将来的な直接雇用を視野に入れたい人におすすめです。
リクルートスタッフィングは新卒向けページを設けており、紹介予定派遣についても説明しています。
紹介予定派遣では、一定期間派遣スタッフとして働いた後、スタッフと企業の双方が合意すれば、派遣先企業に直接雇用される仕組みです。
派遣期間は最長6か月と案内されています。
厚生労働省も、紹介予定派遣について「直接雇用に移行することを念頭に行われる派遣」と説明しており、派遣期間は6か月を超えないこととしています。
向いている人
- 働いてから会社との相性を判断したい
- 将来的に直接雇用を目指したい
- 紹介予定派遣という選択肢も比較したい
5.パーソルテンプスタッフ
事務職など、幅広い仕事から選びたい新卒・第二新卒に向いています。
テンプスタッフでは、新卒・第二新卒向けの仕事探しやキャリアサポートを案内しています。
さらに、無期雇用派遣契約を結んで未経験から事務職へ挑戦する「ファンタブル」という育成型無期雇用派遣も案内しています。
実際の求人でも、大手・有名企業、未経験歓迎、新卒・第二新卒歓迎などの条件を持つ求人が掲載されています。
向いている人
- 事務職からキャリアを始めたい
- 大手企業の仕事を探したい
- 未経験から仕事を始めたい
- 研修やキャリアサポートも重視したい
新卒派遣おすすめ5社を比較
| 派遣会社 | 向いている人 | 特徴 |
|---|---|---|
| スタッフサービス・エンジニアリング | 技術職・エンジニア志望 | 新卒の正社員(無期雇用派遣)、技術分野が幅広い |
| アルプスビジネスサービス | メーカー・技術職志望 | 機械・電気電子・化学などの新卒向け無期雇用派遣 |
| パソナ | 新卒派遣を幅広く検討したい人 | 新卒派遣、研修、キャリア支援、紹介予定派遣 |
| リクルートスタッフィング | 直接雇用も視野に入れたい人 | 新卒向け案内、紹介予定派遣 |
| パーソルテンプスタッフ | 事務職など幅広く探したい人 | 新卒・第二新卒支援、育成型無期雇用派遣 |
新卒派遣から大手企業の社員になれる?
ここは、新卒派遣を検討する人が特に気になる部分でしょう。
派遣先企業から直接雇用されるケースはあります。
ただし、ここで重要なのが「新卒派遣なら必ず直接雇用される」という意味ではないことです。
特に、直接雇用を前提として利用する制度が紹介予定派遣です。
厚生労働省によると、紹介予定派遣は、一定期間の派遣就業を経て直接雇用へ移行することを念頭に行われる仕組みです。
派遣期間は6か月を超えないとされています。
一方、一般的な派遣や無期雇用派遣は、最初から「派遣先の社員になる」ことを目的とした制度ではありません。
そのため、「大手企業で働いて経験を積みたい」のか、「直接雇用を目指したい」のかで選ぶサービスが変わってきます。
新卒派遣のメリット
1.新卒で大手企業の仕事を経験できる可能性がある
新卒で大手企業に直接入社することだけがルートではありません。
派遣会社によっては、大手メーカーや有名企業のプロジェクトに新卒から携われる場合があります。
スタッフサービス・エンジニアリングでは、大手・有名企業を含む幅広いプロジェクトを案内しています。
2.実務経験を積みやすい
学校を卒業しただけでは、実際の仕事の進め方までは分かりません。
新卒派遣では、実際の職場で仕事を経験しながら、社会人としての基本や専門スキルを身につけられます。
特に技術系では、機械設計、評価、品質、生産技術、ITなど、学校で学んだことを実務につなげやすい仕事があります。
3.職場を経験してからキャリアを考えられる
「大手企業に入ったけど、自分には合わなかった」というケースもあります。
派遣という働き方では、実際の仕事や職場環境を経験したうえで、自分の適性や今後のキャリアを考えやすいというメリットがあります。
紹介予定派遣では、派遣期間中に仕事や企業との相性を見極めることができます。
4.研修やキャリアサポートを受けられる会社がある
新卒の場合、仕事経験がないため、「いきなり現場で大丈夫かな」と不安になることもあります。
会社によっては、入社研修、技術研修、資格取得支援、キャリア相談などを用意しています。
例えばアルプスビジネスサービスでは、導入研修、分野別技術研修、資格取得支援などを案内しています。
新卒派遣のデメリット
1.雇用主と勤務先が違う
派遣では、雇用主と実際の勤務先が異なります。
この仕組みを理解せずに入社すると、「○○社で働いているのに、なぜ給与は派遣会社から支払われるの?」と疑問を持つかもしれません。
応募前に、雇用契約をどの会社と結ぶのかを確認しておきましょう。
2.希望した企業で必ず働けるとは限らない
無期雇用派遣の場合でも、希望や適性、会社側の案件状況などを踏まえて就業先が決まります。
スタッフサービス・エンジニアリングも、本人の希望や能力、今後のスキルアップの可能性を考慮して就業先を決めると案内しています。
そのため、「この会社で絶対に働ける」と思って応募するのではなく、「どんな就業先の可能性があるか」を確認することが大切です。
3.派遣会社によって仕事内容や待遇がかなり違う
「派遣会社ならどこでも同じ」と考えるのはおすすめしません。
営業担当のフォロー、研修、給与、福利厚生、勤務地、配属先、キャリア支援などは会社によって異なります。
同じ「無期雇用派遣」でも、実際の働き方はかなり違う可能性があります。
派遣営業8年の経験から見た「派遣会社の選び方」
ここからは、派遣営業として8年間働いてきた経験から、個人的に特に確認してほしいポイントを紹介します。
「派遣会社の知名度」だけで選ばない
大手派遣会社だから安心、という考え方は間違いではありません。
ただ、それだけでは十分ではありません。
私自身、派遣営業をしてきて感じるのは、同じ会社でも担当者によってスタッフへのサポート体制や対応の印象が変わるということです。
そのため、会社名だけを見るのではなく、次のような点を確認しておくことをおすすめします。
- 就業先はどんな企業が多いか
- 希望する職種の求人があるか
- 無期雇用派遣なのか、登録型派遣なのか
- 研修制度はあるか
- 営業担当やキャリア担当のフォロー体制はどうか
- 勤務地や転居の可能性はどうか
- 将来的なキャリアパスはどうなっているか
新卒派遣を選ぶ前に確認したい5つのポイント
1.雇用形態
「正社員(無期雇用派遣)」なのか、「有期雇用派遣」なのかを確認しましょう。
2.就業先
自動車メーカー、IT企業、製造業、商社、事務系企業など、派遣会社によって得意分野が異なります。
3.研修
未経験からスタートするなら、入社研修だけでなく、実務に入ってからの研修や資格支援も確認しておきたいポイントです。
4.勤務地
全国転勤に近い働き方になるのか、希望地域を考慮してもらえるのかは、会社によって違います。
5.直接雇用の可能性
将来的に派遣先の社員になりたいなら、一般的な派遣なのか、紹介予定派遣なのか、また企業への直接雇用につながるキャリア制度があるのかを確認してください。
「新卒派遣」と「紹介予定派遣」は違う
ここは非常に重要です。
新卒派遣=紹介予定派遣ではありません。
新卒派遣は、新卒者が派遣という働き方で就業することを指す場合が多く、働き方そのものを表す言葉です。
一方、紹介予定派遣は直接雇用を前提に一定期間派遣就業する制度です。
厚生労働省でも、紹介予定派遣を「直接雇用に移行することを念頭に行われる派遣」と説明しています。
「将来は派遣先の社員になりたい」という目的が明確なら、紹介予定派遣という選択肢も比較してみましょう。
新卒派遣はこんな人におすすめ
- 大手企業の仕事を経験してみたい
- 新卒から専門スキルを身につけたい
- メーカーやIT企業などで実務経験を積みたい
- 未経験からエンジニアや事務職を目指したい
- 研修を受けながら仕事を始めたい
- 自分に合う仕事を実務経験の中で見つけたい
- 将来的な直接雇用も選択肢に入れたい
逆に、新卒派遣が向いていない人
- 絶対に特定企業の正社員として入社したい
- 勤務地を一切変えたくない
- 派遣という働き方に納得できない
- 配属先よりも入社する企業名を最優先したい
このような人は、通常の新卒採用や企業の直接雇用求人と比較してから決めた方がよいでしょう。
まとめ|新卒派遣は「就職の妥協案」だけではない
新卒派遣には、「正社員で就職できなかった人が選ぶ働き方」というイメージを持つ人もいるかもしれません。
しかし、実際にはそうとは限りません。
無期雇用派遣として新卒採用を行っている会社もあり、技術職では自動車、半導体、IT、機械、化学などの分野で実務経験を積めるケースがあります。
また、紹介予定派遣を利用すれば、一定期間働いた後に直接雇用へ進むというルートもあります。
大切なのは、「派遣だからダメ」「大手だから安心」と決めつけることではありません。
どの会社と雇用契約を結ぶのか、どんな企業で働けるのか、どんな研修があるのか、将来どんなキャリアを描けるのか。
ここまで確認して、自分の目的に合う派遣会社を選びましょう。
派遣営業8年の経験から一言
新卒で派遣を選ぶなら、「派遣会社に入る」ことだけをゴールにしないことが大切です。
その先でどんな仕事を経験し、どんなスキルを身につけ、3年後・5年後にどんなキャリアにつなげるのかまで考えて会社を選んでください。
特に技術職では、新卒から現場経験を積むことで、その後のキャリアの選択肢が広がることがあります。
参考情報
- 厚生労働省|紹介予定派遣について
- スタッフサービス・エンジニアリング|新卒採用
- アルプスビジネスサービス|無期雇用型派遣募集要項(新卒)
- リクルートスタッフィング|新卒の方へ
- パーソルテンプスタッフ|新卒・第二新卒
- パソナ|新卒派遣
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