「派遣の求人って、実際どのくらいあるの?」
「求人が多い職種なら、仕事も決まりやすい?」
派遣で仕事を探していると、こんな疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
実は、派遣の求人が多い職種と、仕事が決まりやすい職種は必ずしも一致しません。
私は派遣営業として約8年間、企業から派遣求人を受け、スタッフへの仕事紹介や企業への推薦、職場見学の調整などを行ってきました。
その中で感じたのは、「求人が多い=誰でも決まりやすい」ではないということです。
この記事では、最新の公開データと、派遣営業8年の現場経験をもとに、派遣の求人数や求人が多い職種、決まりやすさとの違いについて解説します。
派遣の求人数は約28万件|2026年8月の全国データ
まず、派遣求人全体の規模を見てみましょう。

求人ビッグデータを扱う株式会社フロッグの調査によると、2026年8月の全国派遣求人数は281,326件でした。
前月の2026年7月は263,647件だったため、1か月で17,679件増加しています。
| 項目 | 2026年8月 | 前月比 |
|---|---|---|
| 全国派遣求人数 | 281,326件 | +17,679件 |
| 全国平均時給 | 1,610円 | +7円 |
ただし、この数字は「世の中に存在する派遣求人のすべて」ではありません。
フロッグの調査は「エン派遣」と「はたらこねっと」に掲載された派遣求人を集計したものです。そのため、集計対象となる求人媒体や集計方法によって求人数は変わります。
つまり、「全国に派遣求人が281,326件ある」と単純に考えるのではなく、「2026年8月に特定の求人媒体で確認された派遣求人が281,326件あった」と理解するのが適切です。
出典:株式会社フロッグ「2026年8月度 派遣平均時給・求人数レポート」
派遣で求人が多い職種は?営業経験8年の実感
ここからは、公開データだけでは分かりにくい「現場の求人の多さ」について、私が約8年間派遣営業をしてきた経験から紹介します。

私の営業経験では、求人が多いと感じた職種にはかなりはっきりした傾向がありました。
1. 一般事務は圧倒的に求人が多い
派遣営業をしていて、圧倒的に求人が多いと感じたのが一般事務です。
企業から新しい派遣依頼を受ける際にも、一般事務系の求人は非常に多くありました。
「派遣=事務」というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、実際の営業現場でも事務系求人の存在感は大きいです。
ただし、ここで注意したいのが、求人が多いからといって一般事務が簡単に決まるわけではないということです。
2. コールセンター系も求人が多い
一般事務の次に、私が求人の多さを感じていたのがコールセンター系です。
電話対応、問い合わせ対応、カスタマーサポートなど、企業から継続的に派遣依頼が入るケースがあります。
業務内容によって必要な経験やスキルが異なるため、同じ「コールセンター」でも仕事の決まりやすさは変わります。
3. システムテスト系も求人が多い
意外に感じる人もいるかもしれませんが、私の経験ではシステムテスト系の求人も多いと感じました。
システムやアプリが正常に動くかを確認するテスト業務などです。
IT業界の求人というと「プログラマー」や「システムエンジニア」を想像しがちですが、開発そのものではなく、テスト・検証系の求人もあります。
また、IT業界は比較的リモートを柔軟に使える企業が多いです。
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4. システム開発・Java案件は多いが、決まりやすいとは限らない
システム開発系も、派遣営業の現場では求人自体はかなりありました。
特にJavaなどの開発案件は、メールで一斉配信されるほど多くの案件が入ってくることもありました。
しかし、ここには大きな落とし穴があります。
求人が多くても、求められるスキルが高ければ仕事は簡単には決まりません。
Javaの実務経験、担当工程、開発環境など、企業が求める条件と求職者の経験が細かく一致する必要があります。
そのため、求人の「数」だけを見ると多くても、実際に推薦できる人は限られます。
5. 施工管理も求人は非常に多い
もう一つ、私が営業経験の中で求人の多さを感じたのが施工管理です。
施工管理の募集はかなり多くありました。
しかし、ここでも「求人が多い=決まりやすい」というわけではありません。
企業が施工管理経験者を求めている一方で、求職者側に「施工管理をやりたい」「施工管理として働ける経験がある」人が十分にいるとは限らないからです。
求人が多い=仕事が決まりやすい、ではない
派遣の仕事探しで、ここは非常に重要なポイントです。
「求人が多い職種だから、自分もすぐ決まるだろう」
とは限りません。

派遣営業の現場では、次のような段階があります。
求人がある
↓
自分の条件に合っている
↓
派遣会社から仕事を紹介される
↓
企業に推薦される
↓
職場見学・選考に進む
↓
就業決定
この一つひとつは別の段階です。
特に派遣では、「仕事を紹介されること」と「企業に推薦されること」は同じではありません。
この違いは、派遣営業を経験していないと分かりにくい部分だと思います。
一般事務は求人が多いのに、決まりにくいこともある
私が営業経験の中で特に感じたのが、一般事務です。
一般事務は求人自体は非常に多い。
しかし、事務経験者も多いため、応募者側の競争も激しくなります。
さらに、企業から派遣会社に支払われる料金、いわゆる請求単価についても、専門性の高い職種と比べると条件が限られるケースがあります。
つまり、
求人が多い
+
応募できる人も多い
=
必ずしも決まりやすくない
ということです。
これは派遣の仕事探しをするときに、ぜひ知っておいてほしいポイントです。
「求人は多いのに決まりにくい」と感じた仕事
システム・アプリ開発
システム開発やアプリ開発は、求人そのものは多くても、求められる経験が細かいため、マッチングが難しいケースがあります。
例えばJavaの案件があったとしても、単純に「Javaが使える」だけでは企業の条件に合わないことがあります。
実務経験年数、担当工程、開発環境、プロジェクト経験など、細かい条件を確認する必要があります。
施工管理
施工管理も求人は非常に多い職種の一つでした。
しかし、企業が求める経験者が少なかったり、そもそも施工管理を希望する求職者が少なかったりすることがあります。
そのため、企業側から見ると「募集しているのに人が決まらない」という状況が起こります。
大手企業の求人は「求人が多いのに決まるまで時間がかかる」ことも
大手企業の場合、派遣会社からの求人依頼が多いケースがあります。
一方で、大手企業だからすぐに決まるというわけではありません。
私の営業経験では、大手企業の場合、複数の派遣会社を利用しているケースも多く、同じ求人に複数の派遣会社から候補者が集まることがあります。
また、企業側でシステムを使って候補者をマッチングするケースもあり、選考が進むまでに時間がかかることもありました。
つまり、
「大手企業=求人が多い=すぐ決まる」
という単純な話ではありません。
8年間の派遣営業で感じた「求人の変化」
ここは、求人サイトの数字だけでは分かりにくい部分です。

私自身、派遣営業を約8年間経験する中で、求人の内容そのものにも変化を感じています。
WEB制作系の求人はほとんど見なくなった
以前と比べると、私の営業現場ではWEB制作系の求人をほとんど見なくなりました。
デザイン系の求人についても、以前より減ったと感じています。
特に最近はAIの普及や業務のデジタル化が進んでいるため、こうした職種の求人環境も変化していると考えられます。
ただし、ここは私自身の派遣営業としての実感であり、「AIが原因で求人が減った」と一つの理由に断定できるものではありません。
紙ベースの案件もほとんど消えた
もう一つ大きく変わったと感じるのが、紙ベースの業務を中心とした派遣求人です。
私が以前見ていたような紙を扱う事務作業中心の案件は、現在ではほとんど見なくなりました。
企業の業務そのものがデジタル化し、Excelやシステムを使った業務が増えていることも、求人内容の変化につながっていると感じます。
8年間、同じ派遣営業という仕事をしているからこそ、求人サイトの数字だけでは見えない変化も感じることがあります。
派遣の求人を見るときに確認したい5つのポイント
1. 求人数だけで判断しない
求人が多い職種でも、応募者が多ければ競争が激しくなります。
2. 未経験OKか確認する
求人数が多くても、経験者を対象とした求人が中心なら、未経験者にとっては選択肢が少なくなります。
3. 必須スキルを確認する
特にIT系では、同じ職種名でも求められる経験が大きく異なります。
4. 時給だけで判断しない
高時給の求人ほど、経験・資格・専門スキルなどが求められることがあります。
派遣の時給相場については、こちらの記事で詳しく解説しています。
5. 派遣会社の営業担当にも相談する
求人サイトに掲載されている情報だけでは分からないこともあります。
「この仕事は実際にどんな人が決まりやすいですか?」
「未経験でも推薦してもらえますか?」
「同じような求人は他にもありますか?」
など、派遣会社の営業担当に聞いてみるのも一つの方法です。
求人が多い仕事を狙うなら「自分が決まりやすい求人」を探す
派遣の仕事探しでは、単純に求人数の多い職種を選ぶよりも、自分の経験やスキルと相性の良い求人を探すことが重要です。
例えば、
- 事務経験がある → 一般事務・営業事務など
- 電話対応経験がある → コールセンター・カスタマーサポートなど
- IT経験がある → テスト・ヘルプデスク・開発など
- 施工管理経験がある → 施工管理・建設関連など
というように、求人の数だけではなく、「企業が求める条件と自分の経験がどれくらい合っているか」を見ることが大切です。
まとめ|派遣は「求人数」だけでなく「決まりやすさ」まで見る
2026年8月の全国派遣求人数は、求人ビッグデータの調査で281,326件でした。
派遣営業を約8年間経験した私の実感では、一般事務、コールセンター、システムテストなどは求人が多い職種でした。
一方で、システム開発や施工管理のように、求人が多くても必要な経験や希望者とのミスマッチによって決まりにくい仕事もあります。
また、一般事務のように求人そのものが多くても、経験者が多いため競争が激しくなるケースもあります。
さらに、私自身の営業経験では、8年間でWEB制作、デザイン、紙ベースの業務など、求人の内容にも変化を感じてきました。
そのため、派遣の仕事を探すときは、
「求人が多いか?」
だけではなく、
「自分の経験で応募できるか?」
「企業に推薦されやすいか?」
「実際に決まりやすい求人なのか?」
まで確認することをおすすめします。
求人の「数」と「決まりやすさ」は別物です。
この違いを知っておくだけでも、派遣求人の見方はかなり変わってくると思います。
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この記事の情報について
この記事では、株式会社フロッグが「エン派遣」「はたらこねっと」の掲載求人を集計した2026年8月度の派遣求人データを参考にしています。
なお、求人数は調査対象となる求人媒体や集計方法によって変わります。また、記事内の「求人が多い」「決まりにくい」といった派遣営業としての実感は、筆者が約8年間派遣営業を経験する中で感じた内容です。すべての派遣会社・企業に当てはまるものではありません。
出典:株式会社フロッグ「2026年8月度 派遣平均時給・求人数レポート」
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